更年期になって気づくのが「記憶力の低下」。

若い頃は1回で覚えられたことが、何度も見たり聞いたりしないと覚えられない・・・口から言葉がすぐに出てこなくて「あれあれ、それそれ」と代名詞ばかり・・・

子:「お母さん、ちゃんと言ったでしょ!」
母:「そうだったっけ?ゴメンゴメン」

こんな経験ありませんか?

更年期に感じる記憶力の低下

  • 海外の俳優の名前や、長いアルファベットなど俗にいう横文字が覚えられなくなった
  • 人の名前と顔がすぐに思い出せない
  • 子どもの行事や予定が簡単に把握できなくなった
  • 計算が苦手になった
  • 今やろうと思ったことを忘れる
  • 直近の記憶力の低下
  • 思った言葉が口から出てこない
  • ある部分の記憶が飛ぶ

「アレ、ほらアレよ、ほらほら何だっけ?アレよ」こんな会話が増えていませんか。

私は、更年期に突入してから記憶力の低下を痛感しています。もう、若年性認知症なのではないか?と心配になるときがあります。

更年期の記憶力低下

年齢とともに記憶力が衰えるのは仕方がないこと?と思ってきましたが、これもエストロゲンが影響しているようです。

エストロゲンには認知症を予防する効果がある?

エストロゲンには認知症を予防する働きがあると考えられています。記憶力の低下は、エストロゲンが減り始める40代から始まり、50代になるとハッキリと自覚する人が増え、その後も穏やかに低下していきます。

エストロゲンには、血管をしなやかに保ち、神経細胞のダメージを修復し、さらに脳の血流す増やす働きがあります。この働きが記憶力の低下を防いていると考えらています。

エストロゲンを服用し続けた女性は、服用していない女性より認知症の発症率が30%~40%低いと言う報告(1990年代後半に行われた研究)があります。

このように考えられてきましたが、近年、この反対の意見が発表されました。

反対意見

ホルモン補充療法は、更年期障害を緩和するだけでなく、認知機能の低下を抑制する働きがあると考えられてきましたが、「何の影響もない」と発表されました。

これは、2016年7月15日発行のアメリカの医学誌「Neurology」に掲載されたものです。

調査は、41歳から84歳の健康な女性567人を対象に、ホルモン製剤を飲むグループと疑似薬(プラセボ)を飲むグループに分け、開始から2年経過した時点での「言葉を記憶する能力」「実行能力」など総合的な認知機能の検査を行いました。

その結果、どちらのグループにも差はありませんでした。

また、閉経から6年以内の女性と10年以上経過した女性を比べても、その差はありませんでした。

この結果から、ホルモン補充療法は認知症を予防しないと言う結論を出しました。

しかし、ここで研究者は、「この調査は、健康の女性が対象で、もともと記憶力の低下が始まっている女性は含まれていないこと。ホルモン補充療法には複数の種類があり、今回は特定のホルモン剤のみが使われていることを注意してほしい」と言っています。

ホルモンには、他のホルモンの分泌を促すヒト成長ホルモンやDHEA、記憶力改善作用があり脳機能の活発化に役立つプレグネノロンと言うホルモンもあるからです。

医学の世界では、今まで正しいと思われたことが間違っていたり、訂正されたことがまた覆されたりとその時その時で意見が違うことがあります。

どちらの意見が正しいか分かりませんが、エストロゲンが認知症を予防するまでの働きがなくても、身体の機能を若々しく保つ働きがあることは確かです。